そのいえは、つみきをかさねたようないえです。いえのまわりはみずのせかい。
みずはどんどんふえていき、そのたびにいえのうえに、いえをたてていきました。
そこには、おじいさんがひとりですんでいます。
おばあさんが、なくなってしまって、ひとりだけになってしまいました。
またみずがゆかまであがってきました。
おじいさんは、だいくどうぐで、あたらしいいえをたてますが・・・
大工道具を落としてしまい、下の家にとりに行こうとしたおじいさんが、おばあさんとの生活や子どもたちとの生活を、下の家、下の家に潜っていくたびに、その時々のできごとを回想していきます。
おじいさんの回想が、淡々と語られ、思い出が人生を彩ってきたことをしみじみ感じる絵本です。
この絵本は、短編アニメーションを絵本にしたもので、アニメ映画は、2008年にフランス・アヌシー国際アニメーションフェスティバルでクリスタル(最高)賞とこども審査員賞をW受賞し、国内のいくつかの賞にも輝いています。2009年には米国アカデミー賞・短編アニメーション章にも輝いています。
つみきのいえ 加藤久仁生 絵 , 平田研也 文 白泉社 2008.10 ISBN 978-4-592-76131-0