おや、あれなんだ。テーブルにりんごがひとつ。
一個のりんごから子どもの空想(妄想?)が始まります。
子どもの頭の中で、りんごはさまざまなものに変えられていきます。はじめは、ぶどうゼリー?みかん?ってぜんぜんりんごじゃないし。さかなになったり、中身がメカになってたり、たまごになって、いろんなものが生まれてきたり、そだててみたり・・・。
りんごはほんとは、別のものになりたかったかも、ちっちゃい宇宙人が住んでいるかも。
りんごの心を推し量ってみると、いろんな形に変わってしまいます。きょうだいなんかもいたりして。
でもいったいなんでここにある?いつからある?
りんご一個で、多くの思索ができるし、想像の世界が無限に広がっていき、こどもの頭の中も無限の宇宙空間、どこまでいっても果てがありません。
『りんごかもしれない』ヨシタケシンスケ作. ブロンズ新社, 2013年. ISBN978-4-89309-562-6