アイスクリームっていつから食べられているんだろう。実はアイスクリームの歴史は意外と古いのです。東方遠征をしてヘレニズム文化という東西文化を交流させたアレクサンダー大王も、アイスクリームの始まりであるシャーベットのような食べ物が大好物でした。
当時は冷凍庫もなかったので冬の雪を地下に保存していました。
シャーベットは千夜一夜物語にも登場します。11世紀の十字軍は、いろんなものを持ち帰ってきますがその中にシャーベットもあって、地中海のシチリア島では果物を使ったシャーベットが作られました。
中国では、ミルクを凍らせた氷菓子があって、それをごちそうになったベネツィアの商人マルコポーロが持ち帰ったので、イタリアはアイスクリームの元祖といわれています。
アイスクリームを作るときには冷やす技術が必要でした。
16世紀の初め、パドヴァ大学教授のマルク・アントニウス・ジマラによって、水に硝石を混ぜることで、水の温度が下がることを発見しました。これを寒剤といいます。
この発見で、一気にアイスの種類が増えました。
アイスクリームの発祥の地といわれるイタリアでは、ジェラートが有名ですよね。フランスではおしゃれなアイス、ロシア人もアイスが大好き。
世界一のアイスクリーム消費国はアメリカです。日本人が初めてこのアメリカのアイスクリームを食べたのが、1860年の咸臨丸による日米通商使節団です。
この本は、こうしたアイスクリームの歴史から、いろんなアイスクリームの作り方まで、詳しく書かれた絵本です。読んだ後は、きっとアイスクリームを手作りしたくなりますよ。
『アイスクリームの絵本』(つくってあそぼう6)みやちひろひと へん いしいきよたか え 農山漁村文化協会 2005年
ISBN 978-4-540-04158-7