絵本 江戸のまち

絵本

 江戸のまちは大変にぎわっています。江戸は人口密度がとても高かったといわれています。約400年前に徳川家康によって開かれたこのまちとこの時代は、戦国のような戦もなくなり、庶民の文化が花開くことになりました。そんな江戸のまちを妖怪小僧が案内します。
 江戸一番の遊び場の両国、向こうにかかるのは火事の時に逃げるために作られた両国橋、魚河岸でにぎわう日本橋。日本橋は東海道など五街道の起点でもあります。御殿山の花見、優雅な風情の高輪の月見、芸人の集まる浅草、夏の両国の花見など。まちの中の人々の動きが生き生きと描かれていて、いろんな表情を想像させてくれます。
 妖怪小僧がどこにいるのか、ウォーリーやミッケのように妖怪小僧を探すのも楽しみな絵本です。妖怪小僧がヒントを出していますよ。

 江戸時代は、娯楽として芝居を見に行く人々が多かったようです。江戸のまちでは歌舞伎、一方、上方といわれた大坂では人形浄瑠璃でした。上方で上演して人気を博した浄瑠璃が歌舞伎の演目になったものも多かったようです。こうした町人文化は、古典芸能として現代にも受け継がれています。

『絵本 江戸のまち』太田大輔 作 講談社 2017年
ISBN 978-4-06-133318-5

タイトルとURLをコピーしました