「こんな本あるかしら」「ありますよ! これなんかどうかしら」
どんな本でも置いている、こんな書店があれば面白いかも。本といっても、ものすごく変わり種ばかりです。本の間にタネをはさんで埋めておくと、本の木が育って、毎年本の実をつけます。
けれどほかの木をほめてはいけません。二人で読む本は、絶対に一緒に読まないと読めません。カリスマ書店員を養成する本は、結構過酷なトレーニングが笑えます。お墓の中にも本棚が・・・。
本は過去と現在、未来をつないでいくものです。「本のようなもの」に出てくる本の顔をした人間を見ていると、本好きの気持ちがよくわかります。
本を読み継いでいくことでどんどん世界は大きくなっていきます。
著者のイラストと手書きの文字は、手作り感が満載、ユニークなありえない本の世界が満載。「あるかしら」ワールドへ入り込んで抜け出せなくなりますよ。
本と書店と図書館を愛してやまない著者の優しさが伝わってきます。
『あるかしら書店』 ヨシタケシンスケ著 ポプラ社 2017年
ISBN 978-4-591-15444-1