わたしだけのひみつのともだち。それは、ちいさなビクビク。
最初は小さなビクビクは、生活が変わると大きくなります。なかなか、周りの人たちと打ち解けなかったり、自分の中に閉じこもってしまったりします。
外国に行った女の子は、今まで小さかったビクビクが大きくなります。独りぼっちという感情がふくらんできて、嫌われているかもと思ってしまいます。ビクビクはとても大きくなっていきます。そんなとき、一人の男の子が話しかけてくれました。
小さなきっかけで、女の子の世界が少しずつ広がっていきます。
誰だってビクビクを持っています。大きいか小さいかは、みんな違います。
新しい生活に踏み出す子どもたちを、このほんはやさしく応援しています。
作者のフランチェスカ・サンナさんは、イタリア生まれ、スイスで修士課程を修了し、イギリスでデビュー作の『ジャーニー 国境を越えて』(きじとら出版)を発表します。そして、いろんな賞を受賞します。現在はスイスのチューリッヒ在住です。作者自身も、心配性で、いくつかの外国生活で、ビクビクをもっていたのでしょうね。そんなとき、学校や図書館で出会った子どもたちが心の支えになってくれたようです。
『ひみつのビクビク』フランチェスカ・サンナ作,なかがわちひろ訳.廣済堂あかつき,2019年.
ISBN978-4-908255-94-6